先日、いちじくを買ってきました。
いちじくを見ると、子どもの頃のことを思い出します。
近所に、下水路の上に生えていたいちじくを、もいでそのまま食べている友達がいました。
今考えるとなかなかの野生児です(笑)。
私はというと、それが恐ろしくて、とても真似できませんでした。
子どもの頃は、「食べ物はスーパーで売っているものを食べるもの」くらいに思っていたのだと思います。
そんな私ですが、大人になってからも、果物を食べる習慣はほとんどありませんでした。
薬膳を学ぶ前は、果物をほとんど食べなかった
薬膳を学び始める前は、果物を食べるのは年に数回程度でした。
理由は単純です。
果物はあまり日持ちがしません。
それに、甘いものが食べたいなら、チョコレートやクッキーの方が手軽で、甘さも強い。
わざわざ果物を買って食べようとは、あまり思わなかったのです。
ところが、薬膳を学び始めてから、少しずつ果物を見る目が変わってきました。
単に「甘いもの」としてではなく、季節に合わせて身体を整える食材として見るようになったからです。
スーパーへ行っても、
「今は何が旬なんだろう」
「この食材は薬膳ではどう考えるんだろう」
と、以前なら素通りしていた果物売り場を見ることが増えました。
今回手に取ったのが、いちじくです。

夏の終わりから秋に楽しめるいちじく
いちじくは、夏から秋にかけて旬を迎える果物です。
今回買ったものは、まだ皮に緑色が残っていました。
「まだ早いのかな」と思いましたが、触ってみるとやわらかい。
切ってみると、中はきれいな赤色で、しっかり熟していました。

熟したいちじくは皮もやわらかく、皮ごと食べることもできます。
今回はそのままいただきました。
薬膳から見たいちじく
薬膳では、いちじくは身体に潤いを与える食材として扱われます。
特に、喉や腸の乾燥が気になるときなどに取り入れられてきました。
秋は、少しずつ空気が乾燥してくる季節です。
東洋医学では、この時期は「燥(そう)」、つまり乾燥の影響を受けやすいと考えます。
9月はまだ暑さや湿気が残っていますが、季節は少しずつ秋へ向かっています。
そんな時期に旬を迎えるいちじくは、身体を潤しながら秋の乾燥に備える食材として、食養生に取り入れやすい果物です。
また、いちじくには食物繊維も含まれています。現代の栄養学から見ても、腸内環境を整えるのに役立つ成分を含む果物です。
子どもの頃は、下水路の上になっているいちじくを食べる友達を見て恐ろしく思っていた私ですが(笑)、今ではこうして旬のいちじくを食べています。
旬を楽しみながら、身体も潤す。
秋の食養生に、いちじくを取り入れてみるのもよさそうです。

