春の養生とは?東洋医学から学ぶ季節の過ごし方

東洋医学

春になると、草木が芽吹き、少しずつ暖かい日が増えてきます。

気持ちも明るくなる季節ですが、一方で「なんとなくイライラする」「気分が落ち着かない」「目が疲れる」「肩や首がこる」といった不調を感じることもあります。

東洋医学では、人の体も自然の変化の影響を受けると考えます。

冬から春へ。

季節の変化に合わせて、心と体も少しずつ春の過ごし方へ切り替えていきましょう。

目次

  1. 東洋医学で考える「春」
  2. 春と「肝」の関係
  3. 春に起こりやすい心と体の変化
  4. 春の養生① 気をのびやかに巡らせる
  5. 春の養生② 少しずつ体を動かす
  6. 春の養生③ 睡眠と生活リズムを整える
  7. 春におすすめの食材
  8. 春におすすめのツボ
  9. まとめ

東洋医学で考える「春」

東洋医学では、春は冬の間に蓄えていたエネルギーが外へ向かい、自然界の活動が活発になっていく季節と考えます。

寒い冬にはじっとしていた草木も、暖かくなるにつれて芽を出し、少しずつ成長していきます。

人の体も同じように、冬の状態から活動的な状態へと変化していきます。

春になったからといって急に生活を変えるのではなく、自然の変化に合わせるように、少しずつ活動量を増やしていくことが大切です。

春の養生では、心も体ものびのびと過ごすことを意識してみましょう。

春と「肝」の関係

東洋医学では、春は五臓の「肝(かん)」と深い関係があると考えられています。

ここでいう「肝」は、現代医学の肝臓だけを意味するものではありません。

東洋医学では「肝」には、全身の「気」や「血」がのびやかに巡るように調整する働きがあると考えます。

ストレスや緊張が続くと、この働きが乱れ、イライラしたり、気持ちが落ち着かなかったりすることがあります。

また、「肝」は「目」や「筋」とも関係すると考えられているため、目の疲れや肩・首のこりなどにも注意したい季節です。

春に起こりやすい心と体の変化

春には、次のような変化を感じることがあります。

  • イライラしやすい
  • 気持ちが落ち着かない
  • 気分が変化しやすい
  • 目が疲れやすい
  • 肩や首がこる
  • 頭が重く感じる
  • 寝つきが悪くなる
  • なんとなく疲れを感じる

春は進学、就職、異動、引っ越しなど、生活環境そのものが変化しやすい季節でもあります。

知らないうちに心や体に力が入っていることもあります。

春は「頑張る季節」と考えるより、新しい環境に心と体を少しずつ慣らしていく季節と考えてみるのもよいでしょう。

春の養生① 気をのびやかに巡らせる

春の養生では、心と体をのびのびとさせることを大切にします。

気分転換に散歩をする、好きな音楽を聴く、自然に触れる、ゆっくり深呼吸する。

そんな簡単なことでも構いません。

ストレスを完全になくそうとするよりも、緊張した心と体をときどき緩めてあげることが大切です。

暖かい日に外へ出て、春の空気を感じながらゆっくり歩いてみるのもおすすめです。

春の養生② 少しずつ体を動かす

暖かくなってきたら、冬の生活から少しずつ活動的な生活へ切り替えていきましょう。

ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチ、ヨガなど、自分が心地よいと感じる運動がおすすめです。

大切なのは、急に激しい運動を始めることではありません。

「少し気持ちいい」と感じる程度から始めてみましょう。

天気のよい日に外を歩けば、桜や新緑など季節の変化を感じることもできます。

自然の変化を楽しみながら体を動かすことも、春の養生のひとつです。

春の養生③ 睡眠と生活リズムを整える

春になると日の出が早くなり、自然界のリズムも冬とは変わっていきます。

朝起きたらカーテンを開け、朝の光を浴びることを意識してみましょう。

春は環境の変化などによって、知らないうちに疲れがたまりやすい時期でもあります。

十分な睡眠をとりながら、朝は少しずつ活動を始める。

「よく眠り、気持ちよく動く」という基本的な生活を大切にしましょう。

春におすすめの食材

春には、さまざまな旬の食材が出てきます。

例えば、

  • 菜の花
  • 春キャベツ
  • たけのこ
  • ふき
  • アスパラガス
  • 三つ葉
  • セロリ
  • しそ
  • 柑橘類

などがあります。

春ならではの野菜や山菜を取り入れ、季節の味や香りを楽しんでみましょう。

特に三つ葉やしそ、セロリ、柑橘類などの香りのよい食材は、東洋医学では気を巡らせる食材として用いられます。

旬の食材の色や香りを楽しみながら、食卓からも春を感じてみましょう。

春におすすめのツボ

太衝(たいしょう)

足の甲にあるツボです。

足の親指と人差し指の骨が交わる少し手前あたりにあります。

東洋医学では「肝」と関係が深いツボとされ、心身の緊張や気の巡りを整える際によく使われます。

気持ちよい程度の強さで、ゆっくり押してみましょう。

合谷(ごうこく)

手の甲にあり、親指と人差し指の骨が交わるあたりにある代表的なツボです。

肩や首のこり、頭の重さなどが気になるときにも使われます。

ツボは強く押せばよいというものではありません。

痛みを我慢せず、「気持ちいい」と感じる程度の刺激にしましょう。

まとめ

春は、草木が芽吹き、自然界のさまざまなものが動き始める季節です。

人の心と体も、冬の状態から少しずつ活動的な状態へ変化していきます。

東洋医学では、春は「肝」と関係が深く、心と体をのびやかに保つことを大切にします。

散歩をする。
体を軽く動かす。
深呼吸する。
旬のものを味わう。
そして、しっかり眠る。

特別なことをする必要はありません。

自然の変化を感じながら、心と体を少しずつ春のリズムに合わせていく。

そんな毎日の小さな積み重ねが、春の養生につながります。

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