東洋医学の体質② 気滞(きたい)とは?

体質別養生

「なんとなくイライラする」「ため息がよく出る」「お腹が張る」「喉に何かつかえているような感じがする」。

そんな症状が続いている場合、東洋医学では「気(き)」の巡りが悪くなっている「気滞(きたい)」の状態かもしれません。

今回は、東洋医学で考える「気滞」について、特徴や原因、日常生活でできる養生法をご紹介します。

目次

  1. 気滞(きたい)とは?
  2. 気滞の主な特徴
  3. 気滞になる原因
  4. 気滞の養生
  5. 気滞におすすめの食材
  6. 気滞におすすめのツボ
  7. まとめ

気滞(きたい)とは?

気滞とは、体を巡る「気」の流れがスムーズにいかず、滞っている状態です。

前回ご紹介した気虚が「気が足りない状態」だとすれば、気滞は「気はあるけれど、うまく巡っていない状態」と考えると分かりやすいでしょう。

東洋医学では、特にストレスや感情の変化は気の巡りに影響すると考えます。

仕事や人間関係などで緊張が続いたときに、胸やお腹が張ったり、ため息が増えたりするのも、気滞の特徴のひとつです。

気滞の主な特徴

気滞では、次のような症状がみられることがあります。

  • イライラしやすい
  • 気分が落ち込みやすい
  • ため息が多い
  • 胸や脇が張る感じがする
  • お腹が張る
  • 喉に何かつかえているような感じがする
  • ゲップが出やすい
  • 頭痛や肩こりがある
  • 月経前に心身の不調が出やすい
  • 症状がストレスによって変化しやすい

気滞の特徴のひとつは、症状が一定ではなく、精神的な緊張やストレスによって強くなったり弱くなったりしやすいことです。

気滞になる原因

気滞の大きな原因のひとつが、ストレスです。

東洋医学では「肝(かん)」には、気を全身にのびやかに巡らせる働きがあると考えます。

強いストレスや緊張が長く続くと、この働きがうまくいかなくなり、気が滞りやすくなります。

また、運動不足や睡眠不足、不規則な生活なども気の巡りを悪くする原因になります。

長時間同じ姿勢で仕事をしたり、スマートフォンやパソコンを長時間使ったりすることが多い現代では、知らないうちに心身の緊張が続いていることもあります。

気滞の養生

気滞の養生で大切なのは、「気を巡らせること」です。

まず取り入れやすいのが、適度に体を動かすことです。

ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチ、ヨガなど、自分が心地よいと感じる運動を取り入れてみましょう。

また、深呼吸もおすすめです。

ストレスが続いていると呼吸が浅くなりやすいため、ゆっくり息を吐くことを意識すると、心身の緊張をゆるめる助けになります。

好きな音楽を聴く、散歩をする、自然の中で過ごす、誰かと話すなど、自分なりに気持ちを切り替えられる時間を持つことも大切です。

「ストレスをなくさなければ」と考えすぎず、自分に合った方法で上手に気分転換していきましょう。

気滞におすすめの食材

気滞のときは、香りのよい食材を取り入れるのがおすすめです。

東洋医学では、香りのある食材には気の巡りを助けるものがあると考えられています。

例えば、

  • しそ
  • みょうが
  • 三つ葉
  • セロリ
  • 春菊
  • 玉ねぎ
  • 大根
  • 柑橘類
  • ゆず
  • ジャスミン茶

などがあります。

特定の食材だけをたくさん食べるのではなく、普段の食事の中に少しずつ取り入れてみましょう。

香りを楽しみながらゆっくり食事をすることも、気分転換につながります。

気滞におすすめのツボ

太衝(たいしょう)

足の甲にあるツボです。

足の親指と人差し指の骨が交わる少し手前あたりにあります。

東洋医学では、気の巡りを整える代表的なツボのひとつとされています。

イライラやストレスを感じるときなどに、気持ちよい程度の強さでゆっくり押してみましょう。

内関(ないかん)

手首の内側にあるツボです。

手首のしわから指3本分ほど肘側にあり、2本の腱の間に位置します。

気分が落ち着かないときや、胸のつかえ、吐き気などに使われることがあります。

ツボは強く押せばよいというものではありません。痛みを我慢せず、心地よい程度の刺激にしましょう。

まとめ

気滞は、「気」が不足しているのではなく、気の巡りが悪くなっている状態です。

ストレスや緊張が続く現代では、誰にでも起こりやすい状態といえるでしょう。

イライラやため息、お腹の張りなどを感じたときには、自分の心や体が少し緊張していないか振り返ってみるのもよいかもしれません。

適度に体を動かす、深く呼吸する、香りのよい食材を楽しむ。

そんな小さな養生を毎日の生活に取り入れながら、滞った気をゆっくり巡らせていきましょう。


※この記事は東洋医学の考え方をご紹介するものです。東洋医学は健康づくりやセルフケアの一助となるものですが、診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合や体調不良が続く場合は、医療機関を受診してください。

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