東洋医学の体質① 気虚(ききょ)とは?

体質別養生

東洋医学では、同じ病気でも、一人ひとり体質が違うと考えます。

そのため、「どんな病気か」だけでなく、「どんな体質なのか」を大切にし、その人に合った養生や治療を行います。

今回は、東洋医学で代表的な体質の一つである**「気虚(ききょ)」**についてご紹介します。

「気」とは?

東洋医学でいう「気」とは、生命活動を支えるエネルギーのようなものです。

呼吸や食事から作られ、体を動かしたり、内臓を働かせたり、血液や水分を巡らせたり、病気から体を守ったりと、さまざまな役割を担っています。

目に見えるものではありませんが、人が健康に生活するために欠かせない存在と考えられています。

気虚とは?

「気虚」とは、この「気」が不足している状態をいいます。

スマートフォンで例えるなら、充電が少なくなったバッテリーのような状態です。

十分な力を発揮できず、疲れやすくなったり、回復に時間がかかったりします。

東洋医学では、病気というよりも、「エネルギー不足になりやすい体質」と考えます。

気虚の特徴

気虚の人には、次のような特徴がみられることがあります。

  • 疲れやすい
  • 体がだるい
  • 少し動くだけで息切れする
  • 食欲がない
  • 風邪をひきやすい
  • 汗をかきやすい
  • 声が小さい
  • やる気が出ない

もちろん、これらの症状だけで気虚と判断することはできません。

東洋医学では、症状だけでなく、脈や舌の状態、生活習慣なども含めて、体全体のバランスをみて判断します。

気虚になりやすい原因

気虚は、生まれつきの体質だけでなく、日々の生活習慣も大きく関係しています。

例えば、

  • 睡眠不足
  • 働き過ぎ
  • 食生活の乱れ
  • 長期間の病気
  • 加齢

などによって、「気」が不足しやすくなると考えられています。

また、東洋医学では、胃腸は「気」を作る大切な働きを担っていると考えられています。そのため、胃腸の調子が悪い状態が続くと、気虚になりやすいとされています。

気虚の養生

気虚の人は、「気を補うこと」と「気を消耗しすぎないこと」が大切です。

そのため、

  • 十分な睡眠をとる
  • 三食を規則正しく食べる
  • 胃腸に負担をかけない食事を心掛ける
  • 無理をしすぎず、疲れたら休む
  • 軽い散歩やストレッチなど、適度に体を動かす

といった生活を意識するとよいでしょう。

気虚におすすめの食材

東洋医学では、「気」を補う食材として次のようなものがよく用いられます。

  • ご飯
  • 山芋
  • かぼちゃ
  • 大豆
  • 枝豆
  • 鶏肉
  • なつめ
  • しいたけ

冷たい飲み物や食べ物の摂り過ぎは胃腸に負担をかけるため、温かい料理を取り入れるのもおすすめです。

おすすめのツボ

**足三里(あしさんり)**は、気虚の方によく使われる代表的なツボです。

膝のお皿の下から指4本分ほど下、すねの外側にあります。

胃腸の働きを整え、疲労回復や体力維持を助けるツボとして、古くから親しまれています。

おわりに

気虚は、東洋医学で考える代表的な体質の一つです。

「最近疲れやすい」「以前より体力が落ちた気がする」と感じる方は、自分の体質を知るきっかけになるかもしれません。

東洋医学では、病気になってから治すだけでなく、日頃から体質を知り、自分に合った養生を続けることを大切にしています。

まずは、自分の体と向き合うことから始めてみませんか。


※この記事は東洋医学の考え方をご紹介するものです。東洋医学は健康づくりやセルフケアの一助となるものですが、診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合や体調不良が続く場合は、医療機関を受診してください。

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